
風車やチューリップ、チーズで有名なオランダですが、実は隠れた名産品にキャンドルがあります。
窓をピカピカに磨き、カーテンはなし、あっても必ず外から中の様子が見える程度に使います。
夕飯時にはほんのり明るい家の中が丸見え状態。見られても気にしないのがオランダ人。
覗き見ばかりしている訳ではないけれど、夜の食卓に欠かせないのがキャンドル。
どのお宅もなんとなく「美味しいもの食べてるなあ」と思わせる不思議な雰囲気を作り出すのに成功しています。
というわけで、このたび昨年に引き続きインテックス大阪にて開かれる”陶芸ジャパン2004”に参加することに。
地元大阪の土を使った難波津焼き・若手陶芸家と一緒に、ステージ上にてテーブルを作り上げ、その器の魅力を引き出します。
今回はブースも担当し、数あるオランダ産キャンドルの中でも、
私が最も気に入っているメーカーのキャンドルを使った花アレンジのワークショップを行います。
キャンドルの光は食卓だけではなく、女性の表情も美しく見せるよう。
私もここオランダの毎晩の食卓で、寝る前のナイトキャップ時に、お気に入りの音楽と共に楽しんでいます。
幸せ気分を盛り上げてくれるキャンドルのある食卓を皆様も是非楽しんでください。
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- 2004/09/15(水) 07:00:29|
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テーブルコーディネートの世界では未だ聞いたことのないスロベニア・クロアチアを訪れた。
1995年に一応終結した旧ユーゴスラビア紛争を覚えてらっしゃる方も多いだろう。
私もすごく遠い国の話、としてニュースを見ていたことを覚えている。
しかし、実は「かなりヨーロッパ」なのだ。オランダからもとても近い国なのだ。
勿論ドイツ、スイスやオーストリアをひたすら車で走りスロベニアだが、
更に南東にあるクロアチアはアドリア海を泳いだらイタリアはベニスなのだ。
これはまるで日本海を隔てた韓国と日本のようである。
(ちょっと違うかなあああ。ちなみに韓国では日本海のことを東海トンヘといいます)

勿論旧ユーゴスラビアの中でもこの両国は北西部に位置し、特にヨーロッパの文化・宗教を色濃く残しているのだが、
クロアチアでは土地によってかなりの文化の違いがある。
実際、アドリア海で泳ぎ、海の幸を堪能し、ダルマチアワインやカルロバッチビールを飲み、
のほほんと過ごしたイストリア半島では、建築物にもイタリアの影響を色濃く感じ、人もかなりのんびりペース、
たまに 「ここはもしかしたらイタリア?」 と思うこともあるくらい。
しかし南東ボスニアに近いところにある世界遺産「ピティブル国立公園」を訪れる道のりには
戦争の傷跡を深く残した家々が並んでいた。
銃撃戦により大小の穴が空いた家の数々を見たのはこれが初めてでかなりショックであった。
昨日までの友が多民族間の紛争のため国を追われたのかもしれない。
そう思うとなんともやり切れない気持ちになった。
クロアチアではブタの回転焼きを街のあちこち見ることができる。
串刺しにされ焼かれて黒くなったブタがぐるぐる廻っている。
これもかなりショックである。しかし食べちゃう。
そして甘いワイン。忘れらないのが首都ザグレブで入った地元の魚屋。
内装に濃い沈んだ青色を使った食欲を減退させる店だが、カリっと揚げた鰯のフライ、ワカサギのフライ、
塩味を帯びたパン、魚が新鮮で美味しかった。
スロベニアにて軽く昼食のつもりで入った店が、あまりの雰囲気の良さと美味しさに気がついたら4時間もいた。
既に酔っ払いと化している。
その頃にはこの夏どこに行っても悩まされたスズメバチの大群も気にならなくなっており、
美味しいハムをスズメバチごとほうばりそうな勢いである。
危険、危険。口の中を刺されたらきっとすごく痛いだろう、と想像し気を引き締める。
というわけで、ご期待の美しいテーブルセッティングの店には縁がなかった。
当然存在しているのだろうけれど、興味がなかったのである。
変わりにといってはなんだが、ささやかな野生の花をご覧ください。

両国とも花を美しく飾る家が大変多い。
そしてヨーロッパの宗教や民族紛争といった歴史を感じるまさに動いている国、また行きたいと強く思う両国だった。
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- 2004/09/15(水) 06:27:16|
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7月、寒いイギリスを早々に後にし、パリに来た。去年とは打って変わって肌寒い夏。何度来ても美しいパリ。堪能するには短すぎる日々の中、パリからおよそ76km離れたモネの晩年の家Givernyを訪れることに。やはり寒い日が続いていたパリなのに、この日は嬉しいことにド晴天。パリから離れるごとに増すゆらめく陽炎に、フランスの田舎を感じながら印象派モネの「睡蓮」を生んだ庭を見れるとあり、心は浮き立った。
2時間ほどかけたのんびりドライブの後、到着したアトリエ前で軽く昼食を採るべくテラスに陣取る。白ワインを飲みながらたっぷりのサラダを堪能した後、モネ生前のアトリエ兼自宅を訪れた。
なんといっても素晴らしいのは浮世絵のコレクション。日本の絵画から多くのインスピレーションを得たと知ってはいても、かなりの数の浮世絵に心底驚いた!広重や北斎など、ブルーと白の浮世絵が各部屋に飾ってあるさまは、まさに一見の価値あり。

色が溢れる庭へと躍り出た。モネは非常に花を愛したが、庭としてのデザインに心を配るよりも、ただ自然の中にある色を知りたくさまざまな植物を植えたという。そしてこの色に囲まれ、ただひたすら太陽の光の下、自然の色をキャンバスに再現していったとか。その謂れ通り、さまざまな色に満れ溢れた庭は無秩序なようでいて、均整の取れた大変美しい庭だった。槿、八重のバラ、クレマチス、ゆり、トラノオ、ダリア、さまざまなハーブ達・・花達は夏の太陽の下で美しい色を競い合っているかのよう。
そして道をはさんだ向こう側には「睡蓮」を生んだ日本庭園が。竹の木立やしだれ柳が静かな小川に覆い被さる様子に日本を思い出し感激しつつ太鼓橋の上でしばし佇む。
この一見変わらぬ風景の中で、一瞬ごと光により微妙に変化する色を描き続けたのがモネ。その彼のもつ「一瞬を見る目」と繊細な感性に、大雑把な我が身を省みながら綺麗に咲いた睡蓮をみた。多くの観光客達のざわめきもシンと静まり返ったかのような気がした。

芸術家の作品そのものを堪能するのも面白いが、芸術家、ひいてはその作品のバックグラウンドを知るのも、更に作品に重みを感じさせて面白い。また、ひょんなことで知ってしまったバックグラウンドから嫌いだった作家の作品を好きになることもある。
この庭ではモネの目に見えた光の色の不思議、彼の表現に対する強烈な情熱を思い、そしてモネを通して日本を見た。それはブルーと白の色、染付と同じ色合いのもの静かでシンプルな色だった。
睡蓮の花言葉って”清純な心”やったかな~、などと思い出しながら一人うなずき、むせかえるような夏の庭を後にベルギーはブルージュへと向かった。
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- 2004/09/07(火) 07:51:18|
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