
3月9日、ここオランダで初めてのレッスンを行った。
106坪の大きなフラワーショップ“Hennekooi”のオーナーとのコラボレーションで花と食を楽しむワークショップ。
テーマは“オリエンタル”、私は器&料理担当である。
これまでもアシスタントや通訳として、そしてまた生徒自身として様々な国の生徒さん達を見てきた。
これがかなり面白い!お国柄チェックなのである。
大変に慎ましく静かで、誰もが最初に行動を起こす人になりたがらず、講師の詳細に渡る指示が必要で、 「何か質問は?」 というお決まりの言葉にも質問がないのが、日本の生徒。
「ハイ、ではスタートしてください。」 の言葉をかける遥か前に既に手を動かし、講師の指示を聞かない独創的なアメリカ人。
最初は静かで神妙な顔つきでありながら、時間がたつごとにお喋りが止まらなくなり、質問タイムも大変盛り上がる韓国人。
ひそひそと小声で囁きあいながら静かにレッスンを見守るイギリス人女性。吐息の合間に漏らす感嘆の言葉さえ、大変静か。
さてさて、オランダ人は・・・・?
考えてみれば私にとっても英語で行う初めてのレッスンである。
ソワソワしない人がいようか。
20時から花アレンジを1時間半楽しんだ生徒さん達は、奥のテーブルエリアに陽気にやってきた。
テーブルエリアとはいっても水周り設備がないため、準備を完璧にしておかないと段取りが悪くなり大変だ。
何度も確認し、奥で待ち受けていた私に次々と大きな笑顔と握手で挨拶にやってくる。
このカジュアルな雰囲気に私の緊張も一気に解けた。
17歳の女の子から60歳くらいの女性まで年齢も背景も違う様々な人が12人、ニコニコ顔で集まった。

日本の器のこと、一般的な食生活について、食材について説明しながら、次々と料理にかかる。
途中皆さんにも参加してもらったり、実際に作ってもらったりしながら6品作り、日本酒で「カンパーイ!」。
次々と質問が飛んでくる。
・日本ではパンは食べるのか、
・すごく柔らかいパンだと言うが本当か、
・マクドナルドはあるか、
・男の人は料理しないというのは本当か、
・そばを知ってるか(?)、
・寿司と刺身の違いは何か、
・おにぎりとは何か,
・盆栽は好きか、等など思わず笑っちゃう質問も多い中、皆なかなかの日本フリーク。
私が菜切包丁を使うのを見て「OH!」
レンコンを見て「WOW」
次々と試食し 「Mm、レッカー(オランダ語で美味しいの意)!!」 と感嘆符だらけの時間は過ぎゆき、巻き寿司を皆にも作ってもらう時には、もうテーブルの上はコーディネートも何もなかった。。
米がテーブルにこびりつき、ほとんど子供の工作教室のよう。

21時半からスタートした料理の部が全て終わると、もう夜中の12時半。
「すっかり遅くなっちゃって」という私に「あら~、ここには時計もないし、誰も時間のことなんか気にしてないわよ」と全員が一斉に声を上げ、逆に励まされる私。
有難い限りである。
「今夜はフットボールの好カードがあるの。夫は試合に夢中で私は美味しいものに夢中。最高ね!」とウィンク。
私もウィンクを返そうとしたのに、両目をつぶっていた・・・
さて結論。
オランダ人は陽気で親切、素朴である。
そして温かい。
勿論、それはこの短い時間内での印象であり、また私が珍しい東洋人という利点もあるとは思うが、全体的に大変やりやすいワークショップであった。
そしていつも思うことだが、百の計画よりも一の実行である。
たった一つの実行から多くの反省と次回の改善点、新しい発見と楽しみが大きく広がるのだ。
皆を送りだした後、片付けをしベッドにもぐりこんだのは3時前、翌日までボロ雑巾のように眠りこけた私であった。
明日もここ南オランダの素敵な花屋「Hennekooi」には多くのお客が来ることだろう。
スポンサーサイト
テーマ:オランダ - ジャンル:海外情報
- 2005/03/13(日) 05:23:40|
- Cija ワークショップ&イベントの様子
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0