
数日前のことになりますが、STOAS Proffesional University にて
在学生2年生による
フラワーアレンジメント実技のテストがありましたので、その見学に行ってきました。
Stoas Professional University は
オランダで唯一の 農業や園芸(
フローラルデザイン、小売、ランドスケープ、ガーデニング)、
フードテクノロジーなどの専門分野の教師を育成する
オランダ人を対象にした4年制の国立師範大学です。
男女学生は18歳以降入学してきますが、それぞれ以前に修了した教育にもより若干の違いがありますし
( 注:
オランダの教育システムは日本と違います )、社会人を対象とした夜間のコースもあります。
卒業するとBachelorディグリーを取得し、各種小学校から中学校、高校の教師や教育産業のマネージメント、トレーナー、アドバイザー、雑誌ライターなどのそれぞれのプロフェッションを生かした職種に就きます。

私の夫はこの大学のフローラル・デザイン科で教鞭を取っています。
何を隠そう、かれこれ5年前
ダッチスタイルの
花を学びにこの学校へやってきた私と出会った場所でもあり、
コースを終えた後すぐに再々度イギリスへ行くつもりだった私の計画を一瞬にして吹き飛ばした
素晴らしい情熱の嵐の塊の教師陣に心底感動した場所でもあり、
大変優れた設備・環境が完備されている学校です。






当時、私は平日は某外資系大手企業にて派遣で秘書の仕事をする傍ら、週末は自宅で
花&テーブルコーディネートの教室を行い、妹と共に某レストランの生け込みのお仕事や、個人的に頼まれたブライダルブーケ作成などを行う2足プラスアルファのわらじ生活。
文字通り寝ても覚めても
花&テーブルのことばかり考えていました。
もっともっと本格的に
花やテーブルの世界で仕事をしていきたい希望のあった私。
でも何をどうしたらいいの?私自身、もっともっと学びたい。
教えることを通して学ぶことって信じられないくらい多くある。だからこそもっともっと学びたい。
日常生活の中でテーブルを楽しむってどういうことなんだろう。
この日本で、和洋折衷スタイルの中でテーブルをコーディネートするってどういうこと?
学んだ後も、小さいながらもよちよちと教室をスタートしてからもいつもいつも考えていた私。
「
花」 抜きにはもやはテーブルコーディネートの存在を考えられないようになっていました。






ちょうどその時、いつも私を応援してくださっていた人からの提案もあり、
花イコール世界一の花大国
オランダで、
ダッチスタイルの花を学びたい、と
会社を辞めて短期
オランダに来ることに決めたのです。
オランダ総領事館からいただいた学校情報から、設備・環境ともに抜群のこのSTOASを選び、
プライベート集中コースを作って頂き、やってきた私。
今でもこの学校を選んで大正解だったと思います。
教師達の教えることにかける情熱、花を愛する情熱が半端じゃなく、これぞプロの仕事!と叫びたくなるからです。(ウチの旦那も、その一人でごじゃいます・・・)
・・・
時は流れ。
人生イロイロ。
オランダにオランダ人の夫と住み娘がいるとはね~。
まさかこんなことになろうとは、いつ誰が思ったことでしょうか。
今は娘の世話で肝心の花には触る機会がほとんどない毎日。。。
やりたいこと、少しずつスタートしたいこともまだ何もできません。
ですが、夫の仕事の関係上、花に関する情報やイベントなどには事欠かず
多くの刺激をもらっています。
冒頭からの写真、フラワーアレンジのプレゼンもその一つ。
フローラルデザイン科2年生の学生達が出された3科目の課題に従い、作ったアレンジメントを
まとめたファイルやレポートと共に展示しています。
去年は20数名にわたるプレゼンでえらいことになってましたが今年は小規模でした。
現在トレンドの花やアレンジの手法が見てとれますし、レベルも昨年より高いよう。存分に刺激されて帰宅しました。
でも・・・もっと花に触りたいなぁーー。
特にこんな風に刺激を受けるともう居ても立ってもいられなくなるのです。
娘がまだハイハイもできなかった頃が羨ましい・・・
そして仕事で花を触りまくっている夫が羨ましい私です!
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テーマ:オランダなヒビ - ジャンル:海外情報
- 2007/06/30(土) 05:55:02|
- 花・見本市&エキシビション
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娘も今日で14ヶ月。
早いなあ、 あっという間。
去年の今頃はようやく産後の生活のリズムに慣れてきて
そして授乳や体の変化にも慣れて
産後不安定で普段よりずっと涙もろい状態からも脱出して
色んなことが一気に楽になってきた頃。
今はあちこち酔っ払いのようにふらふら歩き回り、
(逃げるときだけ、めちゃくちゃ早歩き!)
階段やソファや段差を見つけては登り、
お腹がすいたら自分の椅子を引っ張ってエプロンをかける真似をして
外に行きたかったら玄関にへばりついて小さなバッグをかついで靴を履こうと一生懸命。
ママのブラジャーを首に巻いてたり
紙類を捨てるところに歯ブラシをしまってたり
まだおっぱいが欲しくて、ママのシャツをめくったり
ついでにママのスカートもめくったり
歌を歌うと体を左右に揺らす。
イマイチリズムは合っていないんだけど、楽しいからいいの。

なんか泣いてるから見てみると
こんな風に花瓶に入って抜け出せなくなってたり。

ようやく寝たー!!とホッとしたら
ピアノの椅子の上になぜか、オモチャとかぼちゃが並べてあったり。

オレンジにところどころ、かじった跡があったり。

花瓶の中に花瓶が入れてあったり・・・あちこちに
娘の
いたずらが残ってる。

こんな豆粒みたいな
娘だけど、
花瓶の中に花瓶を入れて 「やったー!」 とか思ってるのかな?
オレンジをかじって、固くて美味しくなくて 「怒られる!」 と冷や汗をかいてるのかも。
豆粒みたいだけど色々考えてるんだよね。

ピクニックしながら小さくても一人の人間らしくなってきた
娘を眺めていたら、
色々浮かんできて笑いが止まらなくなる。

今度は何をしでかしてくれるのかな。
雨が多くて不安定な天気の肌寒い毎日が続く
オランダで
外に出たがる
娘をなだめつつ過ごしています。
今、すぐ近くのスーパーに一緒に歩いて行ってきたばかり。
ベビーカーで行くと15分で済むところ、40分かかりました。
毎日が発見、につきあう私も、毎日が発見!です。
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テーマ:オランダなヒビ - ジャンル:海外情報
- 2007/06/26(火) 15:17:22|
- オランダ・海外育児・家族のこと
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「バタン」
小さな音が背後で聞こえた。・・・え?バタン?
突然恐怖が襲い掛かって振り返るとやはり・・・開けていたドアが閉まってる。ぎゃーーー!!
私、締め出された・・?!!
私達が住むアパートメントは生ごみを廊下から投げ捨てる仕組みになってます。
ウチの家から出てすぐのゴミ室。幾つものドアを開けるとハンドボールサイズの穴。そこに生ごみを放り投げると地階の生ごみコンテナーまで落ちて行く、という仕組み。
とっても便利で家にゴミが溜まらなくて良い♪毎日活用しまくっている私ですが・・・
先週水曜日、なぜか体が疲れて夫を送り出した後もいつまでもぐずぐずしていました。なんとか洗い物を済ませて、シャツだけ着替えて顔を洗い、さて化粧水をつけようか、という時に娘からウンチの匂いが。
強烈な匂いにまずおしめを替えよう、としたら・・・ウンチがはみ出て彼女の服にまで達している!!
ガビーン・・・
丁寧に体につかないように全て脱がせて・・・とりあえずおしめを替えて、午前中のお昼寝タイムがきた娘をベッドに入れました。この汚れた洋服はすぐに手洗いするとして、まずはこの匂いのひどいオシメの入ったポリ袋を捨てて来よう、とドアを出たのです。(8ヶ月より完全に紙オシメに替えました)
一瞬、躊躇しました。だって私、まだパジャマのズボン履いてたのです(恥)。
ジーンズだけさっと履こうかな、と思ったけれどとにかく一度つかんだポリ袋を先に捨てちゃえ、誰にも会わないだろう・・と。
勢いよくゴミを放り込んで、さ、手を洗おう!と思ったときに背後でバタン・・!

扉が閉まった音が娘にも聞こえたのか、火がついたように泣き出しています。
夫は出張で100km南下したマーストリヒトで仕事中。普段はここからチャリで15分のところで仕事しているのにこんな時に限ってなんてこと!夜の会議のため18時には一旦帰宅、夕飯後またすぐ出かける、と言ってたけれど、まだ後7時間ある・・・2時間は寝るとしても5時間放っておいたら泣きすぎて頭がおかしくなるかもしれない。
私、青いシャツにパジャマのズボンに化粧水つけてない顔に勿論ノーマネー、ノーテレフォン。
最高に無力ないでたち&私一人じゃどうしようもない。
どうしよう・・と思った瞬間、同じ階は改装中のお宅にダッシュ、ベルを押しまくっていた。改装工事のコワモテのお兄ちゃんが出てきて事情を説明すると慌ててついてきて、ドアを壊さないばかりに体当たり・・・
あの・・・それは無理ではなかろうか・・・娘の泣き声が響いてるので兄ちゃんも 「クソッ!!おりゃ!」 と言いながらどこかに隙間がないか見てくれるけどとうとう力なくうなだれた。
携帯電話だけ貸してもらい夫に電話するも出ず。
上階に行ってアパートの住人に相談します、とお礼を言って駆け上がり次から次へとベルを鳴らす・・・こんな時に限ってみんな不在。
最後に一番大きなお宅のベルを押すと、よくエレベータで会う老紳士が出てきた。
彼もまだガウン姿だったけれど招き入れてくれて事情を説明し・・

さあ、そこからこの老紳士の行動の早く的確なこと。
まずマンションの委員会メンバー(ウチの夫もですけれど・・)や、めぼしい人に電話して事情を説明。
手を尽くして結局分かったことはどこにもセントラルキーはない、ということ。
つまり夫と私の二人以外、鍵を持ってるものはどこにもいない。
すごく高くつくけど消防車を呼ぶしかない、とある人は言う。
そんなアホな・・・マジですか。
再度夫に電話するが出ず、娘の泣き声が聞こえてくるようで胸が痛くなってきた。
老紳士が気を利かせて美味しいコーヒーを淹れてくれる。美味しい。
すると、突然 「お!確か鍵を開ける専門の会社がある筈だ。」 と電話帳をパラパラ。
と思ったら、もう電話して事情を説明している。とっても急ぎであること、しかも最初にちゃんとコストを聞いてくれてるようだ。
なんて段取りがいいの。
オランダでこんなときにそんな段取りの良さに遭遇できるなんて。
「20分後にはここに着いて作業は1分。コストは50ユーロ。」電話の合間に情報をくれる老紳士。
「お願いします!」即答しました。
一気に気持ちが楽になった私は、彼ととりとめもない話をして、このアパートメント内、もっとも大きな間取り(160平米)の隅々まで案内してもらう。
あちこちに置かれた伊万里焼き、中国の墨絵、漢字の縫いこまれたシルク製のテーブルクロス・・・スイス在住の娘さんは工業デザイナーで最近、日本のある会社が顧客につき、日本にも招かれて行ったことがあると言う。
互いに超~リラックスした格好であることに気づき、老紳士が「ちょっと着替えてきます。その後、一緒に階下まで行きましょう。」
・・・

・・・
と言うわけで事なきを得た感謝御礼を込めて、今日、ご夫妻をお茶に招きました。 (長い前置きやなあーー)
冒頭写真は今朝作った
レモンパイ。形はいびつだけれど味はめちゃ美味。
事件発生のときはどうなることか、と思ったけれど、「こんなことで
お招きしてくれるなら、いつ締め出されてもいいわよ~。」 と奥様。
いやあ、とにかくいきなりやってきた変ちくりんな格好した東洋人にも驚かず、丁寧&迅速且つ無駄のない対応して下さったのが本当に嬉しかった私です。
教訓1:朝起きたらたとえ体調が悪くともすぐに着替えましょう。その際、中途半端な着替え方をしないこと。片方パジャマよりは上下パジャマのほうが素敵です。(ホンマ?)
教訓2:顔を洗ったらそのすぐ後に化粧水をつけましょう。洗い立ての顔が気持ちいいのは最初の1分だけ。後はドライ肌のため、笑うと白い妙なしわでカピカピになることをお忘れなく。
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- 2007/06/24(日) 22:04:21|
- オランダな日々
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前回の記事 に続いて、
オランダの
結婚・
離婚事情を少しご紹介します。
現在の
オランダでは一緒に生活していても
結婚という形式を取らないカップルがかなりです。
(20歳~34歳の女性のうち、事実婚・同棲をしている割合は35%、平成17年版国民生活白書より)
以下、引用です。
―
オランダでは、法律婚をしないカップルのために、九八年に「
登録パートナー制度」
という仕組みを導入している。法律の条文には「男女」という文字はなく、同性同士
が
パートナーシップを結ぶことも想定した制度で、二〇〇〇年には養子を取ることも
認められるようになるなど、
パートナーと暮らしていく上で、特に法律婚にこだわる
必要がない状況となっている。― 平成17年版国民生活白書より
勿論、同棲とはいえ市役所に届出が必要で、お互いの義務や権利など婚姻カップルとほぼ同様に保障されます。(税金や相続権など)
そのため婚外子が31%という高い数字になっていますが、第1子が生まれるとそこで
結婚・・という形を取るカップルは意外と多いのも事実です。そのため、初婚者の5人に4人は婚姻届を出す際にはすでに同棲生活を続けてきているそうです。

私達の場合は 「一緒に住む、イコール
結婚」 という古式ゆかしい図式に則り、
オランダで
結婚しました。考えてみればお互いに2度目、しかもこの
オランダで別にわざわざ
結婚しなくても、現代的にサラリと
パートナー関係を結んでも良かったとも言えますが、そこはケジメ、また今ひとつ同棲というのがピンと来なかったことと私の父母の考え方を尊重したこともあります。(義父母も結婚という選択を本当に喜んでくれました。)
こんな感じで私の周りにも
パートナー関係を結んでいる人達はたくさんいます。
年頃になると家を出て自分で住み始めますが、たいていは
パートナーと一緒です。(逆に言えばパートナーがいないといつまでも実家にいるケースも?!)
そしてその家の内装やら掃除やらをお互いの父母がセッセと行う・・・こんな光景をよく見かけました~。
でもね、でもね~、つい最近うちの隣向かいに住むとっても若いカップル(パートナーシップ)が同棲を解消したところなんです。彼らが一緒に住んでいたのはわずか1年にもならないほど。
結構仲が良くあれこれ話すのですが、一緒に食事したこともあるのでなんだか複雑な心境になってしまいました。これが結婚してたら
離婚って訳か・・・と妙に現実的なことも頭をよぎり、若いカップルにとっては良い経験になったのかも、と思いました。

こうやって結婚或いは事実婚する
オランダ人ですが、
離婚のほうは、というと・・・。
United Nations, Demographic Yearbook 2000,2001 によると世界62カ国内、
離婚率の高さはオランダが21位だそうです。思ったほど高くはないですね。
とはいっても、両親の
離婚に大きなショックを受けるのはどの子供も一緒。ただその後はオランダらしく、別れた両親の間を行き来する生活が始まります。そのうち、両親にもパートナーが出来るでしょうがパートナーもひっくるめて親は親として最後まで責任を持つのです。
オランダでは仮面夫婦や子はかすがい、は通用せず、両親が別れてハッピーならその姿を見せて育てることがゆくゆくは子供の幸せにつながる、夫婦間に愛のない家庭で育てると子供が本当の愛を信じられなくなる、と考えます。
私がもし、もし、万が一、夫と愛情を交わせなくなったら・・・やっぱり別れるだろうな。愛情のない人と一緒に暮らすのは辛いですもの。
離婚には多大なエネルギーが要るから、完全に愛が冷め切らない限りは辛くは感じないのでしょうけれど。

ところで、私達は再婚夫婦ですが、互いの離婚の原因になっていません、念のため。
前妻ともしょっちゅう顔を合わせるオランダの生活で、一度こんなことを言われたことがあります。
「ま、貴方に悪い感情を抱く理由はないからね。貴方には関係のないところで離婚してる訳だから。」(in オランダ語)
そう、実にあっけらかんと、でもさまざまなことがあっけらん過ぎて、たまにドラマの中にいるのか?これは現実なのか?と錯覚することもありますが・・・
この話題だけで別ブログを作っても面白いかも、というくらいネタは尽きません。^^
ともあれ、夫の子供達にとっては言葉も習慣も違う遠い国からやってきたパパのパートナー。戸惑いも大きかったことでしょうが子供だからか順応力も高い。
思春期真っ只中に突入した娘ちゃんを見守りながら、「子育ては自分育て」 を実感しつつ大きな愛、目指して精進してまいりまっす!
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テーマ:オランダなヒビ - ジャンル:海外情報
- 2007/06/19(火) 17:55:56|
- オランダ・海外育児・家族のこと
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昨日は
父の日。
マロンケーキを焼きました。簡単にでもそれなりにランチを楽しもう、とちょびっと準備していたけれど・・・
私達は再婚カップル。彼には2人の子供がいます。
子供達は普段はお母さんと一緒に住んでいますが、
2週間に一度の週末は我が家に滞在。
また長い休みの半分も、お父さん側と一緒の貴重な時間を過ごします。
離婚は親の勝手でいつも傷つくのは子供達。
どんな状況になったって親は親、
どんな子供にとっても親はとっても大切な、
ただいてくれるだけで心の奥深~いところが安心するもの。
夫とおつきあいを始めた頃から
オランダでの離婚した両親の子供に対するケア事情を理解していた私。
離婚したからと言ってモト夫婦の関係に翻弄されて本当の親に会えないよりは、
ずっと血の通った親子関係があるのは子供にとってもきっと良い。
結婚を決めた時、夫と人生を共にする限りは
出来る限りサポートしよう、と腹を決めた私でした。
事実、子供達が幸せでない限り、夫の幸せだって危ういものね。

そうはいっても
オランダのあっけらかんとしたオープンで公平で
時にはぶしつけとも言える文化には
正直、気持ちがついていかなくてしんどかったことも。
結婚当初は彼の実家に住んでいたのですが、そこは2千人しか住んでいない村。
観光で訪れるには最適の可愛らしい村ですが、
ほぼ全員が全員の名前や家庭事情を知ってるような中で、
どうにも自分の気持ちのもっていきようがない時には、
私が 「嘆きのチャペル」 と命名した真っ白なチャペルに何度かお世話になったものでした。
そこは無人。
マリア様の像の前に無数のキャンドルが絶やされることなく揺らめいていて・・・
唯一、一人になれる場所だったのです。
私達に子供が出来たときに、一番懸念していたのは夫の子供達の気持ち。
ところが案ずるより生むが易し、
新しくできた妹のことをそれはそれは可愛がってくれて、
月に2度の週末は私が逆に楽できるようになりました。
きっと複雑な気持ちになることもあるだろうけれど、
私が彼らの中にザワザワしたものを見つけたときは、
状況をみて私が直接話しをしたり夫にそれとなく話をしたり、しています。
・・・話がそれてしまいました。
さて昨日の朝、彼らを迎えに行った夫、数時間経っても帰ってきません。
夫の実家からすぐの所に住む子供達、かなり遠い場所ですが
いつもなら1時間半後には帰ってきます。
ところが2時間経っても・・・
3時間経っても・・・
ランチの時間が過ぎても帰ってきません。
夫の携帯に電話するも通じないし (後で気づくと私が自分のバッグの中に入れたままだった)
かなり心配になり、妄想が妄想を呼んで
悪いことしか考えられなくなり出した頃にようやく電話。
彼の娘はもうすぐ14歳。
ちょうど思春期にさしかかったところですが、これまでも何かと揉め事がありました。
昨日もちょっとしたことからヘソを曲げてしまい大喧嘩に発展したらしく・・・
17歳のとーーってもナイスガイの息子ちゃんも妹の機嫌に感化されたのか、
珍しくブルーになり結局二人とも来なかったのです。><
パパ大好きな子供達。
きっと手作りのプレゼントでも準備して喜ぶパパの顔を楽しみにしていた筈。
そして勿論パパも、ね。
電話をもらい、とりあえず事故などに遭った訳ではないことにホッとしながらも、
準備していたランチは・・・なかったことに。
そして電話があると困る・・と日本・実家の父への電話を控えて結局私も父の声を聞かず仕舞い。
疲れて帰って来た夫と慌ててマロンケーキを食べながら、
また夫の実家へ今度は義父母に会いに私と娘を連れてトンボ帰り。
そこにもやっぱり子供達は来なかったのでした。

去年と同じように娘の手形。
でも絵の具を塗った手が楽しくて、手をグニュグニュと紙の上で動かしたので
実際よりずっと大きい手形になってしまいました。
左手はほとんど意味ないし。
これもまるで去年と一緒です。
しかも慌ててて 「ありがとう」 のメッセージを書き忘れてしまいました、ごめんね、夫。
子供達、きっと今度はケロッとした顔で来ることでしょう。
でも娘ちゃんの難しい時期が始まったのは間違いないようだし、
これからしばらく注意深く見守らないといけません。
ま、私も割とアホなことしてましたのでよく分かります。
それでも、自分の両親がいかに自分を愛してくれてるかを
いつもいつも感じていたので、それが様々な危険に対しての大きなブレーキになっていたのです。
「自分なりにベストを尽くしているけれど果たして子供に伝わっているのか、
少しでも彼らのためになっているのか分からない。」 と夫。
出来ることは経済的なサポートと共に、
いや、それ以上にとにかく深い愛情を降り注ぎまくること。
それしかないと思うし十分よくやってるよ、自信を持って。と言うと
しばらくして 「そうだね、ありがとう。」 と笑顔。
私もまだまだ迷い道の中、へこんだり腹が立ったり泣きたくなったりするけれど、
こんなの序の口なんだろうなあ~。
理想かもしれないけれど、
格好つけてると言われるかもしれないけれど、でも大きな愛で乗り越えたい。
大きな愛を自分の中で育てたいのです。
なぜなら大きな愛は無敵だろうから・・・きっとそんな気がするのです。

ちょっぴりホロ苦く切ない
父の日は、こんな真っ赤な夕焼けで終わりました。
この空、時刻は22時10分。もうすぐ夏至です。
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テーマ:オランダなヒビ - ジャンル:海外情報
- 2007/06/18(月) 17:47:19|
- オランダ・海外育児・家族のこと
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友人一家は昨日、日本へ無事帰国しました。
昨日の私は朝から筋肉痛&心地よい疲れで一歩も動けぬ状態・・・
全て滞りなく終わりホッと、そしてボーーーッと過ごした一日でした。
ベルギー周遊もあったため、実際
オランダで共に過ごしたのは4日間という短い滞在。
普通にツアーで
オランダを訪れただけでは絶対体験できないことを計画したけれど、
楽しんでもらえたかしら。
またまた車がぶっ潰れたり、とハプニングもあったけれど
ホスト側にも関わらず、私はとっても楽しかったーー!
お別れの際には図らずも涙が出てしまい・・・
かなり恥ずかしかったけれど年のせいか、涙腺が弱ってるのよね。
だけれどしみじみと思ったのは、夫の強大な協力なしには
絶対にあり得なかった数々のプログラムでした。
改めて夫に感謝。

夫は些細なことでも、とかく感謝や感激の言葉を素直に口にしてくれる。
聞いていてこっぱずかしくなることさえある。
こんなことで感激してくれるなんて、
そしてそれを言葉にしてくれるなんて、
なんて率直な人なんだろう、と驚いたりもする。
でも私は・・・?
夫に頼りきってる毎日の中で、
“言わなくてもこの感謝の気持ちはきっと分かってくれてる。” と
小さな感謝の言葉を出し惜しみして飲み込んでることが多いかもしれない。
いつも夫みたいに素直になりたいなあ、と思いながら
その逆をひた走っているかもしれない。
ここでは以心伝心は通用しない。
言葉や文化が違うからこそ言葉にしないと決して伝わらない。
もともと文句を言うのも苦手な私だったけれど、最近はそれは上達してきたみたい。
なぜこれが気に入らないのか、
なぜここで食い違うのか、
冷静に伝える努力をしないと育った背景が違うから決して分かり合えないのです。
文句を割としっかり言えるようになったのは、
すごい進歩なんです、自分的に。
でもでも文句はしっかり言うくせに感謝は言わないなんて、
いくら夫婦でも、いえ、他人である夫婦だからこそ、そこを気遣わないとね・・・
というわけで、仕事をやりくりしてくれて、
大切な
友人達と思い出に残る時間を過ごせるよう
最大限計らってくれた夫に心からありがとう、と言いました。
改めて御礼を言うのは恥ずかしいけれど嬉しくもありました。

たくさんの素敵過ぎるプレゼントを持ってきてくれた
友人一家。
その中の一つ、娘に似てるから、と小豆島でゲットしてきてくれたお人形です。
確かに・・・似てる、かな?
特にほっぺたは娘そのまんま。
こんなに可愛いお人形さんなのに、クルクルの金髪にかぶりついてしまう娘。
もうちょっと大きくなるまで大事に飾っておきましょう。

今度会えるのはいつでしょうか。
これからも末永く親子ともどもよろしく・・・!
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- 2007/06/17(日) 02:36:19|
- オランダ・海外育児・家族のこと
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週末土曜日に日本から友人家族が
オランダに遊びに来ました。
土曜日到着後と日曜日、あれこれ計画して連れ回して私達も大忙し。
そして日曜日の夜は、我が家でディナー。

中学生のお嬢さんもいらっしゃるので、
オランダらしくポップな色使いでテーブルをカジュアルにお飾り。
実は前日、仕事で
花市場に行く夫に
「あれを
花器にしてこのキャンドル達と合わせるつもり。
お皿はこれ、ナプキンはこれを使ってこういう配置にするから、
必ずこの色使いの
花を是非ゲットしてきて~♪」 と
詳細に伝えたところバッチリお買い物してきてくれました。
土曜日、美容院から帰った私、さあ~今からアレンジしましょ、
ウキウキと部屋のドアを開けたら既に
花がアレンジされていた・・・があーん!!
キィーーーーッ!!!
最近、
花に触ってないからこの僅かなアレンジすら
すっごーーく楽しみにしてたのに!!と
忙しいだろう、と代わって準備してくれた夫に文句を言った私であった・・・
ごめんよ、夫。






大好物・風味豊かなマッシュルームスープと
新鮮ハーブイタリアンサラダ、
2種類のバゲットの後には、
今が旬の
ホワイトアスパラガスを是非とも楽しんで欲しくて2kg準備。
オランダでは6月下旬までが解禁日なので、もう残り2週間を切りました。
(去年の
ホワイトアスパラガスの記事は
こちら )
今年の春も収穫以来かなり
食べました。
フランスではオランデーソースが人気のようですが、
やっぱり私達の定番のソースはシンプルなバターソース。
それにゆで卵を潰したものをかけ、アスパラガスハムで巻いてサーブします。




つけあわせには欠かせないポテト。
そして鶏のもも肉ハーブ&オリーブオイル漬けをパリパリにオーブンで焼いて・・・
うぅぅぅむ、我ながら美味い!
ワインはアルザスのリースリング、南アフリカのロゼ。
ビール好きの友人旦那様用にはTilburgの白ビール。
この友人ご一家とのおつきあいがスタートしてかれこれ12年。
その間、本当に色々なことがありました。
私の人生も劇的に変化を繰り返し、思い出すのも恥ずかしいことすらあります。
大人になってから出来た友人で、
ずっと変わらず同じスタンスでつきあえるのは実はとても貴重なこと。
深い教養と見識を持ち合わせながらも、
一緒に飲んで馬鹿騒ぎできるのって無条件に楽しいですよね。

デザートにはパンナコッタを作りました。
友人と一緒にテーブルコーディネートや
花をあれこれ楽しんできた日々を思い返しながら作ると、
ふんわり優しい味になりました。

しみじみと友人旦那様が言います。
「しかしSunnyちゃんとは本当によく飲んだねーー、
日本酒も焼酎もワインもスコッチも・・・
まさか
オランダでもこうやって飲むとはなぁ」・・・
陽がなかなか落ちない夜もようやく暗くなってきて・・・話も弾む。
しんみりと大人のムード・・・な~んて訳なく
我が家はカラオケバーへと変貌を遂げました。
日本から持って来てくれたマイクをつなげて
彼らのお勧めカラオケオンラインを活用、
最近の日本の歌をさんざん聴かせてもらった上に
大昔の歌を歌いまくりましたーーー
すっきり!!やっぱこれよね!!
わずかな期間の旅ですが、楽しい時間を共有すべく
オランダ案内続きま~す。
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- 2007/06/11(月) 17:34:08|
- 花と食・おうちビストロ
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少し前のことになりますが、2月日本から船便で送った幾つものダンボールが
4月の終わりにオランダへ届きました。
その中には娘へのお祝いとして陶芸作家・
加納良子 さんが作ってくださった
“祝い皿” も入っています。

素敵なお皿でしょう?
ふんわりと角を丸め込んだような伸びやかなお皿。
不規則に斜めに入った縞々模様も笑いを誘って、
見るたびに加納さんのほんわかしたお人柄を思ってニコニコしてしまいます。

ずっとお世話になっていた方が加納さんにオーダーして下さったこの祝い皿を、
和風喫茶店で加納さんとお茶を飲みながら頂戴したときには
感激のあまり、思わず涙が出てしまいました。
人の手で作られたものって本当に素敵でぬくもりを感じます。
それは作っている間の時間もそこに凝縮されているからだと思います。
写真は(株)アド・ポポロさんよりこの写真は4年前、加納さんの作品をコーディネートしたときのものです。
以来、仲良くさせていただいてるのですが、
お花のレッスンを受けて下さるときもその集中力!と丁寧さ!は凄いんです。
ピチピチにお若いのに妙な落ち着きも持ち合わせて
不思議~な加納さんの魅力が出ている作品達。
娘に、と頂いたお皿をどのように使おうか、楽しみに眺めてる毎日です。
2月・日本帰国中は実家両親や夫、娘と共に日本六古窯の一つ、信楽へ行きました。
思い立って行動!計画なしで動く!の実家の大原則にのっとった結果、
あてもなくさまよう・・・いえ、幾つかの窯元を訪ね、昔ながらの登り窯を見学しました。
そこでわずか買い求めた和食器も船に揺られてやってきました。
6個中4個割れてね・・・
実家には私の食器をたくさん保管してるのですが、その中から大好きな骨董の
日本絵地図が描かれた染付けの6寸皿も送りました。
しかしこれもやはり6枚中4枚割れてた・・・
オランダはデルフトだけではありません。
マッカム窯 という老舗で求めた小皿は小さいながらもとても華やか。
やはり割れとりましたわ・・・
ショックによろめきながら食器棚を片付けていたら
普段使いのお気に入り
ARZBERG がガシャーン!と
景気いい音を立てて3枚割れましたがな・・・
キィーーーーーーーーーーーーッ!!!
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- 2007/06/07(木) 18:54:31|
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昨日、アップした記事で出来上がった
ルバーブの
ジャムの色味を載せるのを忘れてました。

赤かった
ルバーブが茶色になってます。
あんまり可愛い色ではないね・・・

でもお味はグー♪さっぱりとした
食感です。

一緒に写っているブーケは週末のゲストからのお土産。
先々週、先週とすごく忙しくて、多くの人が行ったり来たり。
ついでに多くの花もやってきました。もっと頻繁にアップしないとね。
(かなり写真が拙くてすみません・・・)

来週も忙しくなりそうです。今週は体力温存に励みま~す!
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- 2007/06/05(火) 06:30:10|
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ルバーブの季節になりました。
夫の大好物の
ルバーブの
コンフィチュールを作りましょう、と
今が旬の
ルバーブをスーパーでガバッと一握りしたら、ちょうど750gくらい。
鍋にこの
ルバーブに半分の量の砂糖と
1/2弱の白ワイン (甘めのリースリング) をドボドボと入れ一晩。
朝起きて中火で煮はじめます。
灰汁がたくさん出るのでそれさえ丁寧にとりつつ、
沸騰したあと30分離れずにかき回し、
最後にギュッとレモンを絞れば美味し~い
コンフィチュールの出来上がり♪
この単純な作業とは裏腹にキッチンに広がる香りと、
なにやらえらくすごいもの作ったような気分 (私だけ?) が嬉しくて、
先週はひたすらイチゴのジャム、そして今週は
ルバーブ、とジャム作り。
たくさん作ったときはお世話になった方にお礼の気持ちをこめてお渡しします。

この欧州原産タデ科の植物、大きな葉を持つ茎の部分は
フキにも似てますが色が赤くてこの時期ならでは、の季節モノ。
酸味があり香りも爽やかで初夏にぴったり、
その上繊維たっぷり、
ビタミンやカルシウムも豊富とあれば女性としても楽しまずにはおれませんよね。

750gでちょうど二瓶。
出来立てアツアツの
コンフィチュールを熱湯消毒した瓶に詰めてにんまり。
酸味とワインの香りをほんのり感じる春の味。
ジャムなんだけど
コンフィチュールという
わざわざ気取った言い方するのも恥ずかしいような嬉しいような。 (でも言ってみた!)
朝
食時、ヨーグルトに入れて
食べると美味♪
夫も喜んでくれたことだし今度は
ルバーブのムースを作ってみよう、と調子に乗りかけの私です。
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- 2007/06/04(月) 06:56:54|
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