テーブルコーディネートの世界では未だ聞いたことのないスロベニア・クロアチアを訪れた。
1995年に一応終結した旧ユーゴスラビア紛争を覚えてらっしゃる方も多いだろう。
私もすごく遠い国の話、としてニュースを見ていたことを覚えている。
しかし、実は「かなりヨーロッパ」なのだ。オランダからもとても近い国なのだ。
勿論ドイツ、スイスやオーストリアをひたすら車で走りスロベニアだが、
更に南東にあるクロアチアはアドリア海を泳いだらイタリアはベニスなのだ。
これはまるで日本海を隔てた韓国と日本のようである。
(ちょっと違うかなあああ。ちなみに韓国では日本海のことを東海トンヘといいます)

勿論旧ユーゴスラビアの中でもこの両国は北西部に位置し、特にヨーロッパの文化・宗教を色濃く残しているのだが、
クロアチアでは土地によってかなりの文化の違いがある。
実際、アドリア海で泳ぎ、海の幸を堪能し、ダルマチアワインやカルロバッチビールを飲み、
のほほんと過ごしたイストリア半島では、建築物にもイタリアの影響を色濃く感じ、人もかなりのんびりペース、
たまに 「ここはもしかしたらイタリア?」 と思うこともあるくらい。
しかし南東ボスニアに近いところにある世界遺産「ピティブル国立公園」を訪れる道のりには
戦争の傷跡を深く残した家々が並んでいた。
銃撃戦により大小の穴が空いた家の数々を見たのはこれが初めてでかなりショックであった。
昨日までの友が多民族間の紛争のため国を追われたのかもしれない。
そう思うとなんともやり切れない気持ちになった。
クロアチアではブタの回転焼きを街のあちこち見ることができる。
串刺しにされ焼かれて黒くなったブタがぐるぐる廻っている。
これもかなりショックである。しかし食べちゃう。
そして甘いワイン。忘れらないのが首都ザグレブで入った地元の魚屋。
内装に濃い沈んだ青色を使った食欲を減退させる店だが、カリっと揚げた鰯のフライ、ワカサギのフライ、
塩味を帯びたパン、魚が新鮮で美味しかった。
スロベニアにて軽く昼食のつもりで入った店が、あまりの雰囲気の良さと美味しさに気がついたら4時間もいた。
既に酔っ払いと化している。
その頃にはこの夏どこに行っても悩まされたスズメバチの大群も気にならなくなっており、
美味しいハムをスズメバチごとほうばりそうな勢いである。
危険、危険。口の中を刺されたらきっとすごく痛いだろう、と想像し気を引き締める。
というわけで、ご期待の美しいテーブルセッティングの店には縁がなかった。
当然存在しているのだろうけれど、興味がなかったのである。
変わりにといってはなんだが、ささやかな野生の花をご覧ください。

両国とも花を美しく飾る家が大変多い。
そしてヨーロッパの宗教や民族紛争といった歴史を感じるまさに動いている国、また行きたいと強く思う両国だった。
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テーマ:オランダなヒビ - ジャンル:海外情報
- 2004/09/15(水) 06:27:16|
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